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ミラーレス一眼カメラ みらーれすいちがんかめら

4件 の用語解説(ミラーレス一眼カメラの意味・用語解説を検索)

知恵蔵の解説

ミラーレス一眼カメラ

反射鏡を用いた光学式ファインダー(レフレックスファインダー)を使用しない仕組みの、レンズ交換式デジタルカメラ。2008年に初めて登場して以降、各社が相次いで発売し、急速に市場が拡大している。コンパクトカメラのように小型軽量で初心者にも扱いやすい上に、一眼レフカメラのように高画質の本格的な写真撮影が楽しめるとして、若い女性を中心に人気が高い。
従来の一眼レフカメラは、レンズが取り込んだ像をイメージセンサーの前で鏡に反射して、結んだ実像をファインダーからのぞく仕組み。撮影時に被写体を実像で確認できるため、反応性に優れ、シャッターチャンスをとらえやすい。一方、ミラーレスカメラは、ファインダーを電子式にし、イメージセンサーで感知した被写体の姿をそのままデジタル処理によって映し出す。画像の表示に多少時間がかかるものの、一眼レフカメラ並みの高画質の撮影ができる性能を持つ。鏡の機構は不要になり、ボディーを小型化することが可能になった。
ミラーレスカメラは08年10月、パナソニックが最初に製品化し、オリンパスソニーが続いた。11年には、ペンタックスに加え、カメラの老舗メーカーニコンも参入。各社とも、女性が使うことを意識しており、使いやすさやおしゃれさを追求した製品が多い。

(原田英美  ライター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ミラーレス一眼カメラ

一眼レフカメラ本体内にあった鏡を取り除き、小型・軽量化したデジタルカメラ。一眼レフと同じように、望遠や広角など様々なレンズをつけかえて撮影する。

(2012-06-01 朝日新聞 朝刊 2経済)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

ミラーレス‐いちがんカメラ【ミラーレス一眼カメラ】

従来のデジタル一眼レフカメラに搭載されていた光学ファインダーを、電子ビューファインダー(EVF)に置き換えたカメラの総称。光学ファインダーのためのプリズムや鏡を組み合わせた機構が不要となるため、小型軽量化に向く。ミラーレス。ミラーレス機ミラーレス式カメラマイクロ一眼カメラ。→ノンレフレックスカメラ

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミラーレス一眼カメラ
みらーれすいちがんかめら
mirrorless interchangeable lens camera

デジタルカメラの一種。デジタルカメラはレンズ一体型(コンパクトデジタルカメラなど)とレンズ交換式に分類されるが、ミラーレス一眼カメラは、レンズ交換式のデジタル一眼レフカメラからミラー(反射鏡)機構を省いたカメラ、およびコンパクトカメラにレンズ交換機能を備えたカメラの総称である。呼び方は現時点(2013)で定着しておらず、メーカーや販売店によってさまざまである。これらの数例をあげると、ミラーレス式カメラ、ミラーレス機、アドバンスカメラ、プレミアムカメラなどがある。一般社団法人カメラ映像機器工業会CIPA:Camera & Imaging Products Association)では、レンズ交換式デジタルカメラを、デジタル一眼レフカメラとそれ以外のものの二つに大別し、後者をノンレフレックス(反射式でないカメラ)と総称することにしており、ミラーレス一眼カメラはこのなかに含まれる。ただしこれは統計上の分類で、商品の呼び方を規制するものではないという。ここでは、一般的に使われているミラーレス一眼カメラの呼び方を使うことにする。なお、レフレックスというのは、一眼レフカメラで、構図を決めたりピントをあわせたりするファインダーに外部の光を送る鏡が、シャッターを切ったときには跳ね上がり、外部の光がフィルムまたは撮像素子に直接送られるようになっている仕掛けのことである。
 一眼レフカメラでは、ミラーによる反射を利用する光学式ビューファインダー(OVF:Optical Viewfinder)によって撮影する画像の確認やピントあわせを行い、液晶モニターなどはあっても補助的役割である。これに対してミラーレス一眼カメラでは、イメージセンサー(撮像素子)の出力を電子ビューファインダー(EVF:Electronic Viewfinder)や液晶モニターに写して、撮影する画像の確認やピントあわせを行う。ミラーとその跳ね上げ機構を省くことで、重さが軽減されるとともに、フランジバック(交換レンズのマウント面=レンズをカメラに固定するための座金からイメージセンサーまでの距離)が短くなるためカメラの厚さが薄くできる。
 最初のミラーレス一眼カメラは、デジタル一眼レフカメラ用につくられたフォーサーズイメージセンサー(Four thirds image sensor、4/3型)をミラーレス一眼カメラ用に改良したマイクロフォーサーズイメージセンサー(4/3型)を用いたもので、2008年(平成20)8月に発表された。発表から1か月後の同年9月にパナソニックが最初のミラーレス一眼カメラ「LUMIX(ルミックス) DMC-G1」を発売し、ついでオリンパスも発売した。2010年には三星(サムスン)電子(韓国)とソニーがAPS-C(Advanced Photo System-Classic)イメージセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラを発売した。さらに2011年秋にはペンタックス(現、ペンタックスリコーイメージング)とニコンが、2012年秋にはキヤノンがミラーレス一眼カメラの発売に踏み切り、市場は急速に拡大していった。
 ミラーレス一眼カメラのおもな長所は、ミラー機構をもたないため小型・軽量である、ミラー跳ね上げがないので騒音・振動が少なくショックによる手ぶれも少ない、光学系が簡単で故障が少ない、電子ビューファインダーに各種の撮影情報を表示することができる、動画撮影に向いている、などがあげられる。
 短所としては、オートフォーカス動作が遅い、電子ファインダーの表示に遅れがある、イメージセンサーがつねに動作しているためバッテリーの消耗が早い、などがあげられる。しかしこれらの短所は本質的なものではなく、電子装置と回路の改善によって克服されつつある。
 ミラーレス一眼カメラの機能・性能を評価する要素の一つにイメージセンサーのサイズがある。基本的にはサイズが大きいほうが高画質を得られる。現在、ミラーレス一眼カメラに使用されているイメージセンサーは数種類あり、サイズの小さいほうから順に並べると、以下のようになる。
(1)1/2.3型 サイズは約6.2×4.6ミリメートル。コンパクトデジタルカメラにも使われている。
(2)1インチ型 サイズは13.2×8.8ミリメートル。
(3)マイクロフォーサーズ(4/3型) サイズは約17.3×13ミリメートル。マイクロフォーサーズの原型であるフォーサーズは、イメージセンサーのサイズは同じで、デジタル一眼レフカメラに使われる。
(4)APS-C サイズは約23.7×15.6ミリメートル(メーカーによって多少違う、数値はニコンの例)。一眼レフカメラ(主として小型・エントリー級)にも使われている。
 普通のミラーレス一眼カメラと構造が異なるが、広い意味でミラーレス一眼カメラに含まれる発展形式として、レンズとイメージセンサーを一体のユニットとしたものがある(2009年にリコーが発売)。イメージセンサーごとレンズを交換するもので、交換レンズごとに適したイメージセンサーを組み合わせられる、ごみの付着によるイメージセンサーの汚れを避けられるなどの特長があるといわれる。ミラーレス一眼カメラは発展途上にあり、このような新しい発展型が今後いろいろ生まれることも考えられる。
 ミラーレス一眼カメラは小型・軽量であるにもかかわらず性能は急速に向上しており、重さや大きさの制約で一眼レフカメラをあきらめていた女性や年配者層にとくに好評を得ている。
 2012年現在、レンズ交換式カメラの分野におけるミラーレス一眼カメラの販売台数の比率は約3分の1で、デジタル一眼レフカメラのそれには及んでいない。しかし今後はこの立場が逆転するという予測があり、その後はミラーレス一眼カメラが主力の座を占めることになるものと考えられる。[吉川昭吉郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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