日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤエヤマシタン」の意味・わかりやすい解説
ヤエヤマシタン
やえやましたん / 八重山紫檀
[学] Pterocarpus indicus Willd.
マメ科(APG分類:マメ科)の常緑高木。同属のサンダルシタン(シタン)P. santalinus L.f.とともに、単にシタンということもある。葉は奇数羽状複葉で長さ15~30センチメートル。小葉は3~5対で互生し、卵形または卵状長楕円(ちょうだえん)形、薄い革質である。花は黄色で長さ約2センチメートル。豆果はほぼ円形で径約4センチメートル、辺縁は翼状になる。沖縄県石垣島にまれに生え、平久保(ひらくぼ)に生育するものは国の天然記念物である。中国大陸南部からインド、マレーシア、ポリネシアに分布する。心材は赤褐色で磨けば美しく、高級家具材として用いられる。
[島袋敬一 2019年11月20日]