ラーフラバドラ(読み)らーふらばどら(英語表記)Rāhulabhadra

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラーフラバドラ
らーふらばどら
Rhulabhadra

3世紀ころのインドの思想家。ナーガールジュナ(龍樹(りゅうじゅ))を始祖とするインドの中観(ちゅうがん)学派の流れに属し、アーリヤデーバ(提婆(だいば))の後継者であったと伝えられる。一部にはナーガールジュナの師であったとする説もある。伝記不詳。羅(らごら)または羅羅跋陀羅(らごらばっだら)と漢音写する。般若波羅蜜(はんにゃはらみつ)や『法華経(ほけきょう)』をたたえる詩頌(しじゅ)をつくり、そのほか、アサンガ(無著(むじゃく))の『順中(じゅんちゅう)論』『入大乗(にゅうだいじょう)論』、真諦(しんだい)訳の『摂(しょう)大乗論釈』に彼のことば(詩頌)が断片的に伝えられる。『付法蔵因縁伝(ふほうぞういんねんでん)』巻6には、智慧(ちえ)優れ、名徳高く、美声と才能を有し、仏法の道理を深く悟り邪道を打ち砕いた、と伝える。[瓜生津隆真]
『ターラナータ著、寺本婉雅訳『ターラナータ印度仏教史』(1928・丙午出版社) ▽宇井伯寿著『印度哲学研究 第1巻』(1965・岩波書店) ▽中村元著『人類の知的遺産13 ナーガールジュナ』(1980・講談社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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