レーダー・サイト(読み)れーだーさいと(英語表記)Radar Site

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レーダー・サイト」の意味・わかりやすい解説

レーダー・サイト
れーだーさいと
Radar Site

ジャッジ(自動防空警戒管制組織)やセイジ(半自動防空管制組織)などの防空のための自動警戒管制組織は防空警戒用のレーダー基地から構成されているが、レーダー・サイトはそのレーダー基地をさしている。レーダー・サイトには、目標の方位、距離、高度を同時に測定できる三次元レーダーなどと、敵味方識別装置、位置算定用コンピュータなどを備えている。それと防空指令所や航空機との通信システム、それにサイト要員の居住施設などがある。航空自衛隊のジャッジ・システムのレーダー・サイトは防空監視所Surveillance Station(SS)とよばれ、日本国土の周辺に28か所設置されている。これらのレーダー・サイトの大部分は海岸近くの山の頂上に設置され、レーダーの捜索範囲と電波の到達距離を大きくしている。探知できる距離は、目標の大きさや高度によっても変わってくるが、高高度の目標であれば通常400キロメートル前後になる。

[剣持一巳・野木恵一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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