山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴェニゼロス」の解説
ヴェニゼロス
Eleftherios Venizelos
1864~1936
ギリシアの政治家。首相を9度務めた(在任1910~15,17~20,24,28~33)。オスマン帝国領クレタ島出身。ギリシアへのクレタ統合運動に参加した。1909年ギリシアでの軍事クーデタののち,請われて10年首相に就任しギリシア政界に入った。バルカン戦争,第一次世界大戦後の巧みな外交能力でギリシアの領土拡張を実現した。近隣諸国との友好関係構築にも貢献した。他方,第一次世界大戦時の国王コンスタンディノス1世との対立から生まれた王党派とヴェニゼロス派の存在は,戦間期の不安定な政治の元凶となった。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報