一入再入(読み)イチジュウサイジュウ

デジタル大辞泉 「一入再入」の意味・読み・例文・類語

いちじゅう‐さいじゅう〔イチジフサイジフ〕【一入再入】

布を染料何度もつけて染めること。また、染めた色の濃いこと。いちじゅさいじゅ。
「その恩の深きことを案ずれば、―のくれなゐにも過ぎたらん」〈平家・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「一入再入」の意味・読み・例文・類語

いちじゅう‐さいじゅうイチジフサイジフ【一入再入】

  1. 〘 名詞 〙 染汁(そめしる)の中へ一度入れ、さらにもう一度入れること。染色の濃いこと。多く、「一入再入の紅(くれない)」の形で、恩愛の情の深いことをたとえていう。いつじゅうさいじゅう。
    1. [初出の実例]「其恩のふかき事を案ずれば、一入再入の紅にも過ぎたらん」(出典:平家物語(13C前)二)

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