国指定史跡ガイド 「一升桝遺跡」の解説
いっしょうますいせき【一升桝遺跡】
神奈川県鎌倉市極楽寺にある城郭跡。鎌倉市中央部の西側の山稜、極楽寺と大仏切通しを結ぶ尾根道の頂部から南側に下った標高約86mの尾根の分岐点にある。1973年(昭和48)の測量調査で、桝形と堀切と土塁が確認された。遺跡の土塁は高さ約1.5~2.8m、幅約5~8m、桝形は東側32.5m、西側35m、南側27.5m、北側18mで、南側に広がる台地状を呈し、南西部だけが幅約3.5m途切れており、出入り口と推定される。この遺構は鎌倉を支配した北条氏の交通路支配など、中世鎌倉の特徴を考えるうえで重要とされ、2007年(平成19)に国の史跡に指定された。江ノ島電鉄極楽寺駅から徒歩約30分。