故事成語を知る辞典 「一片の氷心」の解説 一片の氷心 俗っぽい欲望にけがされていない、清らかな心のたとえ。 [使用例] いったん有事の際に、実際に夫ふう子しの役に立ち得るのはおれなのだ。〈略〉矜ほこらかに我が胸中一片の氷心を恃たのむのである[中島敦*弟子|1943] [由来] 唐王朝の時代、七~八世紀の詩人、王おう昌しょう齢れいが、江こう寧ねい(現在の南京市)で役人をしていたとき、当時の大都会、洛陽へと旅立つ友人に送った詩の一句から。「仲間に会って私の心境を尋ねられたら、『一片の氷心、玉ぎょっ壺こに在り(宝石でできた壺の中に、氷がひとかけら入っているような、澄み切った心境だよ)』と答えてくれ」とうたっています。 〔異形〕玉壺の氷。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by