一覧橋
いちらんばし
中島川に架かる橋で、江戸時代は本紙屋町と桶屋町を結ぶ(享和二年長崎絵図)。明暦三年(一六五七)の完成で、創建者の高一覧は明人高寿覚の子として生れ、中国福建省に渡海、寛永五年(一六二八)長崎に渡来、深海九兵衛の名で貿易のかたわら唐通事として活動、慶安年間(一六四八―五二)大手橋(堂門橋)を架橋。寛政七年(一七九五)の洪水で崩落、享和元年(一八〇一)長崎奉行所により銀一二貫目で再建、その親柱銘に石工の吉次郎・彦兵衛・弥三太・八十八の名が記される(「長崎名勝図絵」「長崎古今集覧」など)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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