丁謂(読み)ていい(その他表記)Dīng Wèi

改訂新版 世界大百科事典 「丁謂」の意味・わかりやすい解説

丁謂 (ていい)
Dīng Wèi
生没年:966-1037

中国,北宋真宗時代の宰相。字は謂之(いし),のち公言。蘇州の出身で淳化2年(991)の進士。計数に明るく,1008年(大中祥符1)に国家財政総覧《景徳会計録》を作る。同じ南方出身の王欽若らとくみ,天地祭祀にことよせて,王室に蓄積された財貨を民間に流通させるようはからい,数多くの巨大な道教建造物を作らせた。保守派の旗頭寇準(こうじゆん)と衝突,権謀術数で彼を失脚させたが,のちみずからも海南島に流された。才知にたけるが,評判はよくない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の丁謂の言及

【玉清照応宮】より

…開封宮城の北西に接して,天書を奉安し,皇帝の祖先を祭るため建てられた道観が玉清照応宮である。東西311歩,南北430歩,大蔵大臣丁謂(ていい)が総指揮に当たり,国費を傾け6年がかりで完成したが,1029年(天聖7)の雷雨による火災で灰燼(かいじん)に帰した。【梅原 郁】。…

※「丁謂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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