旗頭(読み)ハタガシラ

精選版 日本国語大辞典 「旗頭」の意味・読み・例文・類語

はた‐がしら【旗頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 旗の上部。
    1. [初出の実例]「雲の中より白旗一流れおり下って、判官の旗頭(ハタカシラ)にひらめきて」(出典源平盛衰記(14C前)四三)
  3. 中世、地方武士団の長。
    1. [初出の実例]「清の党の旗頭(ハタガシラ)、芳賀兵衛入道禅可」(出典:太平記(14C後)一九)
  4. 近世、地方の大小名のかしら。彦根藩津藩のように、その地方の雄藩で、一朝事ある時には他の諸侯を率いて京都防備の任にあたるものの俗称。
  5. 一派を率いる者。代表的な者。かしら分。親玉。
    1. [初出の実例]「針を蔵に積(つん)でもたまらぬといふは、さりとは大だわけの幡(ハタ)がしら也」(出典:浮世草子好色万金丹(1694)四)

き‐とう【旗頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 旗の頭部。はたがしら。
    1. [初出の実例]「其拳を肩の高さにし旗頭を僅に前方に傾かしむ」(出典:歩兵操典(1928)附録)
  3. 一団の長。はたがしら。
    1. [初出の実例]「反対の旗頭(キトウ)たるを甘んぜん」(出典:東京日日新聞‐明治三四年(1901)一一月一三日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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