四字熟語を知る辞典「権謀術数」の解説
権謀術数
[使用例] 東は、自分の心がその旋律の中へ吸い込まれ、つい先程まで権謀術数の場にあった鉛のように重い心も、泥沼のように濁っていた心の汚れも、洗い
[使用例] 志波左近は決して激しく生きていたのではなかった。斎藤利三や土岐民部や海北紹益のように情熱に
[使用例] 電話の向こうが静かになる。権謀術数渦巻く企画部の次長である西川の頭の中には、行内の様々な利害関係がからみあっている[池井戸潤*銀行仕置人|2005]
[解説] 「権謀術数」は、高校の世界史に出てきます。ルネサンス期の政治学者マキャベリは、「君主論」の中で、勇敢さとずるさを持つ君主の必要性を説きました。この説は後に誤解されて、「権謀術数」を駆使する主義、マキャベリズムと言われました。目的のためなら手段を選ばない主義、ということです。
「権」「謀」「術」「数」は、どれも計略のこと。つまり「権謀術数」は、似たことばを四つ重ねて作った熟語です。べつに何かの数のことではありません。
「謀」「術」に計略の意味があるのは、説明の必要がないでしょう。「権」は、物をはかるおもりのことで、そこから「はかりごと」の意味が生まれました。「数」も、かぞえるという意味から、ものごとをはかる意味が生まれました。
「権謀術数」の初出はルネサンスより古く、宋代の
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