七根村(読み)ななねむら

日本歴史地名大系 「七根村」の解説

七根村
ななねむら

[現在地名]豊橋市東七根ひがしななね町・西七根にしななね

寺沢てらざわ村の西に続く。明治一四年(一八八一)の「五並村誌」に「西七根村は往古より文明度の頃までは伊勢大神宮領にして、毎年正月七草調進の村なり」と記す。西七根町には現在御厨みくりや神社があって、その由緒に「当社はもと神宮御厨守護のため創立された神社で(中略)毎年一月七日の七草の御饌を内宮へ奉納している」としている。「神宮雑例集」「神鳳鈔」「皇太神宮年中行事」などの諸書には七根の地にかかわる御厨の記載がなく、また御厨神社についても三河国内神名帳にそれらしい神社が見あたらない。

中世末期には東観音とうかんのん寺領が存在した。天文一七年(一五四八)の今川義元寄進状(東観音寺蔵)に「参河国厚見郡七根郷内小松原山東観音寺領之事」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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