七里結界(読み)シチリケッカイ

デジタル大辞泉 「七里結界」の意味・読み・例文・類語

しちり‐けっかい【七里結界】

密教で、魔障侵入を防ぐために、7里四方に境界を設けること。
ひどく嫌って人を近くに寄せつけないこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「七里結界」の意味・読み・例文・類語

しちり‐けっかい【七里結界】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。密教で、魔障を入れないため、七里四方の所に境界を設けること。空海は高野山建立に当たってこの結界の法を修したとされる。
    1. [初出の実例]「かうやの山と申は、一りけっかい、びゃうどうじりきの御やまなれば、八ようのみね八つのたに、三かのべつしょ、四かのゐんない、七りけっかい、びゃうどうじりきの御山なれば」(出典:説経節・説経苅萱(1631)中)
  3. ある人や物事を忌み嫌って近づけないこと、避けること。副詞のように用いて「絶対に」の意を表わす場合もある。しちりけっぱい。しちりけんばい。しちりんけっぱい。
    1. [初出の実例]「風の音や花には七里けっかいだう〈良重〉」(出典:俳諧・山下水(1672)夏)

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