三ヶ谷村(読み)さんがやむら

日本歴史地名大系 「三ヶ谷村」の解説

三ヶ谷村
さんがやむら

[現在地名]茂原市三ヶ谷

立木たちき村の東に位置し、西から北を鶴枝つるえ川が流れる。中世には三ヶ谷郷に含まれていた。字大門だいもんの天台宗永興えいこう寺の木造釈迦如来立像の胎内に納められていた文永一〇年(一二七三)六月一八日の願文に「上総国三ケ谷郷 永興寺」とみえる。永興寺は三ヶ谷寺ともよばれ(年未詳七月一〇日「沙門凝誠書状」金沢文庫文書など)、金沢文庫所蔵の聖教奥書に建武四年(一三三七)六月七日の年紀銘をもつ「三谷永興寺用之」などの金沢称名寺三代湛睿の自筆書入れがあり、一四世紀の半ば頃に同寺と密接な関係にあったことが知られる。


三ヶ谷村
みかだにむら

[現在地名]山添村大字三ヶ谷

遅瀬おそせ川上流堂前どうまえ村東南方に位置する。「大乗院雑事記」明応六年(一四九七)一二月二日条に「昨日気原・桂原・切山(三刀谷)・下笠間自焼了」と記す。「三刀谷」は「三ケ谷」、「切山」は「切幡」か。慶長郷帳の村高二〇七・四三石、幕府領(代官間宮三郎右衛門)。元和五年(一六一九)以降津藩(藤堂高虎)領となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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