三島 通庸(読み)ミシマ ミチツネ

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「三島 通庸」の解説

三島 通庸
ミシマ ミチツネ


肩書
福島県令,警視総監

生年月日
天保6年6月(1835年)

出生地
薩摩国鹿児島城下上之園町(鹿児島県)

経歴
薩摩藩士で、生家は代々鼓師範家であった。文久2年寺田屋事件に関係したが失敗。戊辰戦争では山陰、東北に従軍。維新後大久保利通の信任を受け、明治4年東京府権参事、翌年教部大丞を経て、7年酒田県令となり「わっぱ騒動」を鎮圧。15年福島県令となり、三方道路建設を命令。これに反対する農民、福島自由党員を弾圧、福島事件をひき起こし、土木県令、鬼県令といわれた。翌16年栃木県令を兼任。ここでも自由党の組織撲滅を図り、いわゆる加波山事件が起こった。17年内務省土木局長、18年警視総監に就任。20年保安条例の公布とともに民権家弾圧を強行、自由党員ら570名を東京から追放、3000人を検挙した。同年子爵。

没年月日
明治21年10月23日

家族
長男=三島 弥太郎(日銀総裁)

出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報

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