三舎(読み)サンシャ

デジタル大辞泉 「三舎」の意味・読み・例文・類語

さん‐しゃ【三舎】

昔の中国で、軍隊の3日間の行程。1舎は30里。→
中国代、官吏登用のために設けた三つ学舎外舎・内舎・上舎。

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精選版 日本国語大辞典 「三舎」の意味・読み・例文・類語

さん‐しゃ【三舎】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「舎」はやどりの意 )
  2. 古代中国の天文学で、二十八宿のうちの三星宿。また、三星宿にあたる赤経四〇度ほどの距離。
    1. [初出の実例]「其の在様項王が漢の三将を靡(なびか)し魯陽が日を三舎(さんシャ)に返し戦しも、是には過じとぞ見へたりける」(出典太平記(14C後)一〇)
    2. [その他の文献]〔淮南子‐覧冥訓〕
  3. 古代中国で、軍隊の三日間の行程。一日一舎を行軍するとされ、一舎は三〇里で、一里を三〇〇歩として、三舎は約三六キロメートルの行程。
    1. [初出の実例]「臣頽齢漸迫。残命尚危。若能廻聖慈。矜臣深志。賜以優閑。任其将一レ息。則再造之恩更渥。三舎之恵彌深。豈敢偏惜衰𣏓之身。唯貪久視太平之化」(出典:日本三代実録‐貞観八年(866)八月二四日)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公二八年〕
  4. 中国、宋代、神宗のときに定められた学制。学に入る者を、外舎、内舎、上舎に区分した、その三つをいう。

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普及版 字通 「三舎」の読み・字形・画数・意味

【三舎】さんしや

九十里。軍行は一日三十里にして一舎。舎は宿。〔左伝、僖二十三年〕(重耳(ちようじ)楚子に)對(こた)へて曰く、(も)し君の靈を以て晉國に反(かへ)るを得て、晉・楚兵を治め、中原はば、其れ君をくること三舍せん。

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