上原良司(読み)ウエハラ リョウジ

20世紀日本人名事典 「上原良司」の解説

上原 良司
ウエハラ リョウジ

昭和期の特攻隊員 陸軍特別攻撃隊員。



生年
大正11(1922)年9月27日

没年
昭和20(1945)年5月11日

出生地
長野県安曇郡有明村(現・穂高町)

学歴〔年〕
慶応義塾大学経済学部〔昭和18年〕中退

経歴
昭和18年慶応義塾大学経済学部在学中、学徒出陣のため松本第50連隊に入隊。19年特別操縦見習士官として熊谷館林で訓練を受けたのち、20年に陸軍特別攻撃隊員となり、同年5月11日鹿児島県知覧飛行場から出撃してアメリカの軍艦に特攻・戦死した。死ぬ間際に3通の遺書を残し、その内の2通が戦後になって「きけわだつみのこえ」に収録。これには、イタリアの思想家クローチェに影響された自由主義的な思想から日本の敗戦が予言されており、また戦後の日本に自由な社会が到来するよう切望するメッセージにもなっている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「上原良司」の解説

上原良司 うえはら-りょうじ

1922-1945 昭和時代前期の軍人
大正11年9月27日生まれ。昭和18年慶大在学中に学徒出陣で郷里長野県の松本第五十連隊に入隊。20年5月11日陸軍特別攻撃隊員として鹿児島県知覧飛行場をとびたち,沖縄嘉手納(かてな)湾のアメリカ機動部隊に突入。24歳。「明日は自由主義者が一人この世から去って行きます」という所感が「きけわだつみのこえ」にのせられる。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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