日本歴史地名大系 「上名倉村」の解説 上名倉村かみなぐらむら 福島県:福島市荒川南岸地区上名倉村[現在地名]福島市上名倉荒川右岸が大部分を占め、西方の吾妻山麓に佐原(さばら)村、南は荒井(あらい)村、東は下(しも)村、北の荒川対岸は庄野(しようの)村。もとは下名倉村の地域などとともに名倉と称されていたが、天文七年(一五三八)の段銭古帳に信夫名倉(しのぶなぐら)方のうちに「うへさま御分」と注記して「上なくら」とみえ、段銭は二三貫四一五文。同一三年一二月一八日の伊達晴宗安堵状写(伊達家文書)によれば、晴宗は「上名蒼」の惣成敗権を桜田玄蕃頭に与えているが、このうち一六軒分は旧主の老母の成敗とし、また「上名蒼」「下名蒼」の地下人の役は、その忠節により伊達氏への直納としている。同二二年の晴宗公采地下賜録では、信夫庄上名倉のうち金沢上総方から購入した富田(とみた)在家年貢五貫文の所が浜田彦猿丸に安堵されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by