上市之瀬村(読み)かみいちのせむら

日本歴史地名大系 「上市之瀬村」の解説

上市之瀬村
かみいちのせむら

[現在地名]櫛形町上市之瀬

平岡ひらおか村の南、櫛形山東麓の市之瀬台地に立地し、根方ねかたに属する。上一之瀬・上一ノ瀬とも記す(甲斐国志)。南部を櫛形山に源を発する市之瀬川(坪川)が東流するが、その渓谷の出口に集落が発達した。東に接して下市之瀬村があり、幕府へ提出した郷帳では上・下合せた市之瀬村(一ノ瀬村)一村で高付されている。天正一六年(一五八八)一二月一二日の徳川家奉行連署証文写(寺記)に「一瀬新居」とみえ妙竜みようりゆう(妙了寺)とその寺領があった。同二〇年二月一四日の加藤光政身延山末寺屋敷免許状(久遠寺文書)にも「一瀬新居 妙了寺」とみえる。慶長古高帳には一ノ瀬とみえ高三〇八石余、幕府領、ほかに妙了みようりよう寺領二石余・八幡領四斗余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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