上平川大塚古墳(読み)かみひらかわおおつかこふん

日本歴史地名大系 「上平川大塚古墳」の解説

上平川大塚古墳
かみひらかわおおつかこふん

[現在地名]小笠町上平川

きく川と牛淵うしぶち川に挟まれた狭い沖積平野にかつて存在した前期古墳。大正九年(一九二〇)から翌年にかけての土取りにより削平され消滅したが、その直後に記録調査された報告(「考古学雑誌」一二―九)によって、辛うじて内容を知ることができる。全長二〇メートル前後の小型前方後円墳と推定されるが、周溝・葺石・埴輪など外部施設は確認されていない。内部主体は表土下六〇センチで、長さ三・六メートル、厚さ九センチの砂礫層が確認され、朱に混じって遺物が出土したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の上平川大塚古墳の言及

【大塚古墳】より

…なおほかにも,広陵大塚古墳のように,新山(しんやま)古墳の別名で有名なものがある。
【上平川大塚古墳】
 静岡県小笠郡小笠町上平川にある4世紀後半の前方後円墳。水田中に墳丘の跡を残すが,破壊がはなはだしく,原形を推定できない。…

※「上平川大塚古墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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