日本歴史地名大系 「小笠町」の解説 小笠町おがさちよう 静岡県:小笠郡小笠町面積:三〇・三六平方キロ小笠郡の東部中央に位置し、東は牧之原(まきのはら)台地を境に榛原(はいばら)郡相良(さがら)町、北は菊川(きくがわ)町、南は浜岡(はまおか)町、西は菊川を境に大東(だいとう)町。町の東部は明治初年から開発が進んだ牧之原台地の茶園。中央部から西は菊川の沖積平野(菊川平野)が広がり、平坦な水田地帯。菊川とその支流の氾濫域にあって洪水被害が多く、また用水や堤・堰をめぐる村々の争いも絶えなかった。現在の交通網は町の中央部を南北に主要地方道掛川―浜岡線(堀之内―池新田往還)が通り、東西に相良町から小笠町を経て掛川市・秋葉山に至る秋葉街道(信州街道・塩の道)が交差する。古代は城飼(きこう)郡(のち城東郡と改称)に属し、河上(かわかみ)郷・高橋(たかはし)郷(和名抄)の遺称地がある。中世には河東(かとう)郷・棚草(たなくさ)郷・平河(ひらかわ)郷・近江延暦寺千僧供領赤土(あかつち)庄などがあった。天正八年(一五八〇)徳川家康は武田方の高天神(たかてんじん)城(現大東町)攻めのため当町大石(おおいし)に獅子(しし)ヶ鼻(はな)砦を築いている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by