下縄(読み)さげなわ

精選版 日本国語大辞典 「下縄」の意味・読み・例文・類語

さげ‐なわ ‥なは【下縄】

〘名〙
① 縄を下に垂らすこと。特に、大工・石工などが柱や石積みの傾き具合を調べるために、上から縄を垂直に垂らすこと。また、その縄。
※詩学大成抄(1558‐70頃)九「物の正直なことに、弓のつると、石番匠のさげ縄ぞ、ちっともゆがうではならぬぞ」
土蔵木舞に結びつけて、壁の中に塗りこみ、壁土をもたせるための縄。
③ (縄の垂れた形を、うどんそばを竿に干したさまに見立てて) 近世、上方地方でうどん、また、江戸ではそばをいった大工仲間の語。
※雑俳・柳多留‐三二(1805)「荒うちの日はさげ縄でひっかける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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