下間(読み)げかん

精選版 日本国語大辞典 「下間」の意味・読み・例文・類語

げ‐かん【下間】

〘名〙 仏語。堂に向かって左方。法堂方丈の場合は西、僧堂の場合は南、庫司の場合は北になる。
正法眼蔵(1231‐53)安居「戒臘牌を衆寮前にかく、いはゆる前門の下間の窓外にかく」 〔勅修百丈清規‐二〕

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世界大百科事典(旧版)内の下間の言及

【塔頭】より

…方丈は塔頭住持の居室と客殿を兼ね,一般寺院の本堂の役割を果たす。護持仏や祖師像,位牌をまつる室中(しつちゆう),礼の間である下間(げかん),檀越の間である上間(じようかん),寝室である眠蔵(みんぞう),住持の居室の書院,衣鉢(えはつ)の間など整形六室取りとするものが大部分である。入母屋造の大型堂で,周囲に苑池をおくことが多い。…

【方丈】より

…室中のみ正面を桟唐戸(さんからど)として仏殿風につくる。庫裏に近い隣室が下間(げかん),遠い方が上間(じようかん)と呼ばれる接客室である。上間の奥は祖師の居間で住持の間といわれ,没後は衣鉢(いはつ)の間とする。…

※「下間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」