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安居 あんごvārṣika

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

安居
あんご
vārṣika

インドにおける雨季 (4月 15日または5月 15日より3ヵ月間) の間に寺院一定住居にとどまって外出しないで修行すること。雨安居ともいう。日本の禅宗と冬に安居を行う。

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デジタル大辞泉の解説

あん‐きょ【安居】

[名](スル)
気楽にのんびり暮らすこと。
「本国に在りて―なす国民に比して」〈独歩・愛弟通信〉
現在の状態に安心していること。「今の繁栄に安居してはならない」
あんご(安居)

あん‐ご【安居】

[名](スル)《〈梵〉vārṣikaの訳。雨季の意》仏語。僧が、夏、1か所にこもって修行すること。陰暦4月16日から7月15日までの3か月間で、この期間を一夏(いちげ)という。雨安居(うあんご)。夏安居(げあんご)。夏行(げぎょう)。夏籠(げごもり)。あんきょ。 夏》冬安居(とうあんご)

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百科事典マイペディアの解説

安居【あんご】

雨安居(うあんご),坐夏(ざか)とも。インド仏教徒が4月(または5月)15日から3ヵ月間の雨季に,外出せず,洞窟や寺院にこもって学習や修行に専心すること。日本では683年宮中で行われたのが早いが禅宗では夏,冬に安居を行い,修行の資とする。

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世界大百科事典 第2版の解説

あんご【安居】

インドの僧伽で雨季の間,行脚托鉢をやめて寺院(阿蘭若(あらんにや))の中で座禅修学するのを,安居または雨安居(うあんご),夏安居(げあんご)といった。これは仏教が伝播した国々でも,雨季の有無にかかわらずおこなわれ,多くは4月15日から7月15日までの90日であった。これを一夏九旬といって,各教団や大寺院でいろいろの安居行事がある。安居の開始は結夏(けつげ)といい,終了は解夏(げげ)というが,解夏の日は多くの供養があるので,僧侶は満腹するまで食べる。

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大辞林 第三版の解説

あんきょ【安居】

( 名 ) スル
心やすらかに生活すること。 「心を苦め身を労し暫くも-せず/明六雑誌 15」 → あんご(安居)

あんご【安居】

( 名 ) スル
vārsika 雨期の意。インドの夏は雨期で、僧がその間外出すると草木虫などを踏み殺すおそれがあるとして寺などにこもって修行した雨安居に始まる〕
〘仏〙
僧が夏に一定期間、一か所にこもって修行すること。元来は陰暦4月16日から7月15日までの三か月間行われ、この間を一夏いちげという。現在は主として禅宗の修行道場で行われる。夏安居げあんご。夏行げぎよう。夏籠げごもり[季] 夏。
禅宗で、夏の本来の安居に準じて他の時期に修行者が一定期間一か所にこもって修行すること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

安居
あんご

仏教の出家修行者たちが雨期に1か所に滞在し、外出を禁じて集団の修行生活を送ること。サンスクリット語バルシャーバーサvrvsaの訳。雨(う)安居、夏(げ)安居ともいう。インドの雨期はだいたい4か月ほどであるが、そのうち3か月間(4月16日~7月15日、または5月16日~8月15日)は、修行者は旅行(遊行(ゆぎょう))をやめて精舎(しょうじゃ)や洞窟(どうくつ)にこもって修行に専念したのである。この期間は雨が激しくて徒歩旅行に適さず、また草木虫類を傷つけるので、釈迦(しゃか)は雨期の止住を規定した。これが安居の始まりである。出家修行者の教団内の新旧や先後の序列は、年齢(世寿(せじゅ))にはよらず、この安居の回数(法臘(ほうろう)、つまり入団後の年数)によって決められた。
 中国では、所によっては降雪のため真冬の旅行も不適であったので、冬季にも安居する慣習が生まれた。これは雪(せつ)安居、冬(とう)安居とよばれ、10月16日~翌年1月15日の3か月間(場合によっては2月15日までの4か月間)がその期間である。
 わが国では684年(天武天皇13)に初めて安居が行われたと伝えられる。江戸時代には各宗の本山で盛んに実施された。今日でも禅宗の僧堂などでは、年2回の安居が厳格に行われている。禅宗では、安居に入ることを「入制(にゅっせい)」「結夏(けつげ)」「結制(けっせい)」、安居期間を「制中(せいちゅう)」、その終了を「解制(かいせい)」「解夏(かいげ)」、安居期間以外の時期を「解間(げあい)」「制間(せいかん)」と、それぞれよんでいる。俳句では、安居は夏の季語である。[森 祖道]

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