不正アクセス(読み)フセイアクセス

知恵蔵 「不正アクセス」の解説

不正アクセス

コンピューターシステムを不正に利用する、もしくは利用を試みること。ネットワーク経由で利用権限のない外部のコンピューターに接続する(もしくは接続しようとする)行為を指す。ユーザー名やパスワードを盗み出し、他人の振りをしてログインする、セキュリティーホールマルウエアの動作によって外部からの接続を受け付ける状態になっているコンピューターに接続するなどの手法がある。ブロードバンド普及で一般家庭のパソコンも常時インターネットに接続した状態になっているものが増えており、企業サーバーだけでなく、こうした個人のパソコンも不正アクセスの対象になりやすくなっている。
不正アクセスを受けると、データ盗難やシステム改変が行われることが多く、場合によっては迷惑メールやウイルス配布ボットによる他のコンピューターへの攻撃行為などに悪用されることがあるため、セキュリティー対策をとる必要がある。
日本では、1999年に「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」が公布、2000年に施行されており(1999年末に改正され、その施行は2001年)、不正アクセスは違法行為である。

(斎藤幾郎 ライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

IT用語がわかる辞典 「不正アクセス」の解説

ふせいアクセス【不正アクセス】

コンピューターやコンピューターネットワークを利用する権利を持たない者が、不正に利用したり、利用を試みたりすること。不正な手段パスワードを入手してファイルを盗み見たり改ざんしたりするほか、クレジットカード番号などの個人情報を窃取することなどを指す。日本ではこのような行為を禁止する不正アクセス禁止法が、平成12年(2000)に施行された。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「不正アクセス」の解説

不正アクセス

インターネットなどを経由して、無関係な企業や個人のコンピュータと勝手に通信をし、中のデータをのぞいたり、ファイルを盗んだりすることです。また、関係者が社内で同じように許可されていない行為をしても、不正アクセスになります。
⇨ハッカー、ファイアウォール

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

世界大百科事典(旧版)内の不正アクセスの言及

【情報セキュリティ】より

… コンピューターがスタンドアローンでしか使われなかったかつての時代とは違い,現在のようなインターネット時代においては,コンピューターは高度にネットワーク化され,相互接続されている。そのような状況に置かれているコンピューターは,不正アクセスのターゲットとなる危険性を伴っている。また,外部との情報交換によりコンピューターウイルスのような不正なプログラムをコンピューター内に取り込んでしまう危険性もある。…

※「不正アクセス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android