日本歴史地名大系 「与根河池」の解説 与根河池よねごいけ 和歌山県:東牟婁郡那智勝浦町市屋村与根河池[現在地名]那智勝浦町市屋旧熊野街道大辺路沿いにある灌漑用水池。元池と新池がある。元池は市屋(いちや)村庄屋引地嘉左衛門の発起により、その指導のもと同村民が協力して宝永五年(一七〇八)から正徳元年(一七一一)にかけて築かれた。面積二町九反八畝二五歩で、堤塘は三反二畝一六歩であった。その後、池と田畑を結ぶ用水路の完成に約一〇年の歳月がかかったという。口碑に「池三年溝一〇年」と伝えられている。用水路は長さ二千一〇七間に及ぶという。その後、安政四年(一八五七)に元池の三町奥の渓間に市屋・下里(しもさと)の村民協力のもとに新池が築かれ、新・元両池によって市屋村二一町歩余、下里村四〇町歩余を潤すようになった(以上、那智勝浦町史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by