デジタル大辞泉 「発起」の意味・読み・例文・類語 ほっ‐き【発起/発企】 [名](スル)1 思いたって事を始めること。「自分が―し、…村のために始めた道路愛護会の」〈島木健作・続生活の探求〉2 仏語。㋐悟りを求める心を起こすこと。発心。㋑「倶舎論」などで、迷いが起こること。3 あきらめること。我を折ること。「神様のお御意で―致した」〈浄・今宮の心中〉[類語](1)旗揚げ・決起 はっ‐き【発起】 「ほっき(発起)」に同じ。「強魯と容易ならぬ葛藤の萌芽きざし、将に―せんず風聞あり」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「発起」の意味・読み・例文・類語 ほっ‐き【発起・発企】 〘 名詞 〙① 思い立って事を始めること。くわだてをおこすこと。ほっしん。また、事が起こり始まること。はっき。〔色葉字類抄(1177‐81)〕[初出の実例]「まづ南都炎上の事、故入道の成敗にもあらず、重衡が愚意の発起(ホッキ)にもあらず」(出典:高野本平家(13C前)一〇)[その他の文献]〔淮南子‐繆称訓〕② 仏語。菩提の心をおこすこと。仏門にはいること。ほっしん。[初出の実例]「釈迦・彌陀は慈悲の父母種々に善巧方便しわれらが无上の信心を発起せしめたまひけり」(出典:三帖和讚(1248‐60頃)高僧)③ 我(が)を折ること。あきらめること。納得すること。[初出の実例]「かみ様のお御意でほっき致した御尤御尤」(出典:浄瑠璃・今宮心中(1711頃)上) はっ‐き【発起】 〘 名詞 〙 物事が起こり始まること。また、物事を起こすこと。ほっき。〔色葉字類抄(1177‐81)〕[初出の実例]「花井虎一の密訴の如きは〈略〉幾んど上下を聳動せる大獄を撥起したるものなり」(出典:文明東漸史(1884)〈藤田茂吉〉内篇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「発起」の読み・字形・画数・意味 【発起】ほつき 起こる。〔論衡、感類〕陰陽和せざれば、災變發す。~賢に感じ、慊懼(けんく)自ら思ふ。字通「発」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報