日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界寺子屋運動」の意味・わかりやすい解説
世界寺子屋運動
せかいてらこやうんどう
開発途上国の子供と読み書きのできない大人に学ぶ機会をつくるための支援活動。日本ユネスコ協会連盟が継続して行っている活動の一つで、1990年(平成2)の国際識字年をきっかけに始まった。募金や寄付のほか、書き損じ葉書を換金するなどして集めた費用をもとに、途上国で寺子屋(=学校、コミュニティ・ラーニング・センター)を設立して、初等教育や識字教育を行い、技術を身につけて安定した収入を得られることで持続可能な地域の発展につながるよう、支援を続けている。2015年までにアフガニスタン、カンボジアなど40か国以上で寺子屋が設立され、約124万人が学んでいる。
[佐滝剛弘]