化学辞典 第2版 「中性子共鳴」の解説
中性子共鳴
チュウセイシキョウメイ
neutron resonance
中性子による核共鳴.核反応における共鳴は入射粒子が陽子でも軽い核でも,またはγ線によっても起こりうる.しかし,中性子の場合は荷電をもたないため,そのエネルギーが数 MeV から100 keV くらいの間はもちろんのこと,数 keV から数 eV,さらに熱エネルギーにまで下がっても,原子核と捕獲,散乱,(n,α)反応,核分裂などいろいろの反応を起こしうる特徴がある.通常,約1 eV 以上の領域でこれらの反応の共鳴がみられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報