中棚遺跡(読み)なかだないせき

日本歴史地名大系 「中棚遺跡」の解説

中棚遺跡
なかだないせき

[現在地名]昭和村糸井 中棚

片品かたしな川左岸に形成される五段の河岸段丘最上面に位置する。二段下の段丘面には糸井宮前いといみやまえ遺跡がある。標高四三八メートル。昭和五七年(一九八二)関越自動車道建設に伴い発掘調査を実施。旧石器時代、縄文早期・前期・中期、弥生後期、古墳前期、平安時代の各時期にわたる遺跡。片品川に向かう傾斜地で、南側に沢がはいっているが、縄文早期には遺跡の中央に沢状の落込みが形成されていたことが判明した。その自然埋土の中より撚糸文系・無文系・沈線文系・条痕文系・押型文系土器群が、層位的に完形土器を含め大量に出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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