中湊村(読み)なかみなとむら

日本歴史地名大系 「中湊村」の解説

中湊村
なかみなとむら

[現在地名]古座町中湊

古座川の河口東岸、古座浦の北にあり、熊野街道大辺路に沿った集落。戦国時代に古座川左岸を中心にして、付近一帯を領地とした高川原(高瓦)貞盛およびその子帯刀家盛が住したといわれる。「高瓦氏家譜」(青原寺蔵)には「南紀古士伝に曰く」として「高瓦帯刀采地千石、熊野七人侍の一人也、正三位平維盛の遺孫にして、代々塩崎庄に居住す、帯刀家盛若名小源太、十八の時、秀吉公へ御礼、朱印頂戴、古座中湊に居住也」とある。字弁財天べんざいてんにある正法しようぼう寺は貞盛の菩提寺といわれ、同寺の過去帳に「当山開基瑞光院前摂州大守高源玄水居士」「摂津守貞盛平氏也」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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