中臣祓訓解(読み)なかとみのはらえくんげ

改訂新版 世界大百科事典 「中臣祓訓解」の意味・わかりやすい解説

中臣祓訓解 (なかとみのはらえくんげ)

鎌倉時代に作られた両部神道書。中臣祓は《延喜式》や《朝野群載》に収める大祓詞(おおはらえのことば)のことだが,平安末期は中臣祭文(なかとみのさいもん)とか大中臣経ともよばれて,神前で読誦される機会がふえた。その注釈書として《中臣祓注抄》がまず作られ,さらに真言密教の立場に立ち,中臣祓の注釈という形をとって両部神道を説く本書が現れた。編者はおそらく,やがて伊勢神道度会(わたらい)神道)を唱える外宮(げくう)(豊受大神宮)祠官団と密接な関係にある者と推定される。密教色が濃いため,近世以降はもっぱら弘法大師空海の著と信じられてきた。本文に〈此祓は,神詞(かんことば),最極(さいごく)の大神呪(だいじんじゆ)なり〉との文があるが,神呪とは仏典上では霊妙な真言(しんごん)(陀羅尼だらに))のことであり,それを日本の神観念に結びつけようとしたことがわかる。
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