中野八幡神社(読み)なかのはちまんじんじや

日本歴史地名大系 「中野八幡神社」の解説

中野八幡神社
なかのはちまんじんじや

[現在地名]西城町中野 宮ノ段

西城川西方のみやだん山に鎮座祭神は応神天皇・物部胆咋連命・武内宿禰。旧村社。

「芸藩通志」に「宮上総利吉、応永六年己卯大和国宇多郡より勧請すといふ、古額二あり、皆弘治元年宮氏奉納する所なり、其他奉納の神器高麗大獅子頭などあり、また古甲冑あり、浮田直家が家人祇園某寄附のものといふ、五村の民、同く此社を祭る、小祠四宇あり」とみえる。社伝によると、宮氏は久代くしろ(現東城町)石清水いわしみず八幡宮を勧請したが、大富山おおとみやま城へ移るに際し、中野の伊藤宇右衛門祐之の所有地宮ノ段山に天文二年(一五三三)仮殿を設け、翌年遷宮式を行ったという。中野村では古くより山王権現社を産土神としていたが(芸藩通志)当社勧請後は当社がくり入江いりえ(西城町を含む)・中野・大屋おおや中迫なかざこ五村の大産土社とされた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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