中間時代(読み)ちゅうかんじだい(英語表記)the Intertestamental Period

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中間時代
ちゅうかんじだい
the Intertestamental Period

旧約聖書と新約聖書の中間の時代の意味。旧約の歴史記述の最後,もしくは旧約が全体として成立したときから新約の歴史の始るまでをさし,ほぼ前3世紀から前1世紀のユダヤ民族の時代がこれにあたるが,厳密な時代画定ではなく,慣用的な概念である。この時代のユダヤ民族は初めセレウコス朝やプトレマイオス朝などヘレニズム諸王朝のパレスチナ支配下にあって政治的には微力ではあったが,その後マカベア兄弟に率いられた反乱が成功した前2世紀中葉以後,前1世紀後半のローマの支配確立まで独立国家を維持することができた。前1世紀にはユダヤ教のなかにあってパリサイ派の勢力が伸長し,律法の比重がますます増大するとともに,黙示思想の発展やヘレニズムの影響の浸透など多彩な展開がなされたことが知られる。神学的には預言は沈黙し,新しい神の啓示のない時代と考えられたが,実際には黙示文学の盛行にみられるように,宗教思想の活発な発展があり,新約時代に直接先行する時代として重要である。

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