丸かる(読み)マロカル

デジタル大辞泉 「丸かる」の意味・読み・例文・類語

まろか・る【丸かる/円かる】

[動ラ下二]《「まろがる」とも》丸く固まる。固まって一つになる。
「陰陽分れざる時、―・れたること鶏子とりのこのごとく」〈神代紀・上〉
「―・れたる御額髪ひきつくろひ給へど」〈朝顔
[動ラ四]に同じ。
「髪は―・りて枕のかたに抜けて落ちたり」〈雑談集・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「丸かる」の意味・読み・例文・類語

まろか・る【丸・円】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 ( 後世は「まろがる」 )
    1. 物が、丸く凝りかたまる。丸いかたまりになる。
      1. [初出の実例]「大指の大さ許なる物の黄黒ばみたるが、〈略〉打丸かれて入たり」(出典:今昔物語集(1120頃か)三〇)
    2. 一つにかたまり合う。一つになる。
      1. [初出の実例]「まろかれたる御ひたひかみ、ひきつくろひ給へど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)朝顔)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「唐衣を引き被きつつ、ひとへにまろかり合ひたる程に」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)一)

まるか・る【丸】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 丸くなる。丸くなって集まる。
    1. [初出の実例]「天地わかれぬさきはまるかって」(出典:玉塵抄(1563)七)
  3. かたまる。まとまる。また、一つにまとまって力を合わせる。
    1. [初出の実例]「ひとつにまるかりて伐てのぼらば」(出典:漢書列伝綿景抄(1467頃))

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