丸子部(読み)まるこべ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「丸子部」の意味・わかりやすい解説

丸子部(まるこべ)
まるこべ

古代の部(べ)の一種。かつては「わにこべ」と訓(よ)んで、古代の雄族和珥(わに)氏の部曲(かきべ)とする説が有力であったが、近年継体(けいたい)朝から推古(すいこ)朝の限られた時期に皇族名としてたびたびみえる、丸高王(まるこのみこ)・椀子皇子(まるこのみこ)・麻呂古王(まろこのみこ)などに関連する部とみる見解が有力化している。そしてそれが、壬生(みぶ)部に先行する、不特定の皇子のために設置された、名代(なしろ)・子代(こしろ)的な性格をもつ部であると推定されている。妥当な見解といえよう。

[大橋信弥]


丸子部(わにこべ)
わにこべ

丸子部

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android