丸茂村(読み)まるもむら

日本歴史地名大系 「丸茂村」の解説

丸茂村
まるもむら

[現在地名]美都町丸茂

北流して矢原やばら川へ合流する丸茂川の上流域一帯を占め、石見安芸道などが通る。中世は丸毛まるも別符・丸毛郷が成立していた。元和五年(一六一九)の古田領郷帳に村名がみえ、高五七〇石余、年貢高は田方三一二石余・畑方九二石余。正保四年(一六四七)の古田領郷帳では有高五五三石余、免七ツ八分余。領主の変遷は都茂つも村と同じ。湿田が多く牛耕が困難なため、人力で耕作していた。紙漉が盛んであったほか、大工職人も多く、大工の祖といわれる聖徳太子を讃仰して年一回当番制で太子講を開催し、大工賃を申合せる伝統行事がある。

丸茂郷の西側山麓に曹洞宗大智だいち寺がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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