丹生寺村
にゆうでらむら
[現在地名]松阪市丹生寺町
立野・岡本両村の西にある。坂内川が流れ、和歌山街道が通る。枝郷として川原茶屋がある。南北朝期のものとされる玉田寺大般若経(多気郡多気町光徳寺蔵)の奥書に「丹生寺与次郎」とあり、丹生寺の地名がうかがえる。中世後期には北畠氏の支配に入っており、七代国司晴具時代の(年欠)三月一〇日付奉行人奉書(佐藤文書)に「丹生寺殿」とある。永禄一二年(一五六九)八月織田信長の大河内攻めに際し、当村は織田方の氏家卜全の陣所となり、船江衆本田氏が夜討ちをかけたと伝えられている(大河内御所兵乱記、南方紀伝)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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