久々利庄(読み)くくりのしよう

日本歴史地名大系 「久々利庄」の解説

久々利庄
くくりのしよう

可児郡内にあった皇室領庄園。大萱おおがやに源を発する久々利川流域に広がり、現可児市東部、近世の久々利七郷(本郷・酒井・我田・平柴・原見・佐渡・丸山)一帯に比定される。嘉禎四年(一二三八)七月二二日の官宣旨(春日神社文書)中村なかむら(現可児郡御嵩町)の南限として「東寄久々利庄堺」とあり、また観応二年(一三五一)一二月二〇日源貞衡が永保えいほう(現多治見市)に寄進した池田いけだ御厨長瀬ながせ(現同上)内の山の西境は久々利大道となっていた(「源貞衡寄進状」永保寺文書)。嘉元四年(一三〇六)六月一二日の昭慶門院領目録(京都大学所蔵古文書集)には京都歓喜光かんきこう院領として「美濃国久々利庄 生田姫君」とあり、「生田跡」と注記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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