久玉(読み)くたま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「久玉」の意味・わかりやすい解説

久玉
くたま

熊本県天草市(あまくさし)南部の地区。旧久玉村(天草郡)。久玉浦を南望できる丘陵にある久玉城跡(県指定史跡)は、中世土豪の久玉氏によって築城されたといわれ、この地方の中心地区をなしていた。このため江戸時代の富岡代官治下には、久玉の大庄屋(おおじょうや)が、明治時代になって誕生する久玉村の村域だけでなく、現在の天草市牛深(うしぶか)地区にほぼ相当する地域を支配していた。しかし、享保(きょうほう)年間(1716~1736)以降になると、付近の各村に庄屋、年寄(としより)などが置かれたため弱体化し始め、明治以降、漁港でにぎわい始めた牛深村をしのぐことができなかった。近年は牛深地区のベッドタウンとなっている。

[山口守人]

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