精選版 日本国語大辞典 「乗出」の意味・読み・例文・類語
のり‐だし【乗出】
- 〘 名詞 〙
- ① 乗って出発すること。また、大勢で勢いよく出発すること。
- ② 馬場で馬を乗り出す所。馬場本(ばばもと)。うまだし。
- ③ 武家の元服の称。また、大名の長男が初めて登城し、将軍に面会すること。
- [初出の実例]「但、武家にては、従来乗り出しと唱候得共、今般、官武一途に被二仰出一候に付ては、総て元服と可二相唱一事」(出典:憲法類編‐二五・家督相続・明治元年(1868)一一月二八日・堂上諸侯中下大夫へ御沙汰(古事類苑・礼式九))
- ④ 船がそのまま出帆して航海できるように艤装が完備していること。
- [初出の実例]「一、九百石積廻船壱艘 但乗出之儘 此代金七百九拾両也」(出典:常名家文書‐売渡申一札之事(1846))
- ⑤ 初潮をいう。
- [初出の実例]「姫君の御乗出し十三四から」(出典:雑俳・柳多留‐四〇(1807))