乗取(読み)のっとる

精選版 日本国語大辞典 「乗取」の意味・読み・例文・類語

のっ‐と・る【乗取】

〘他ラ五(四)〙 (「のりとる(乗取)」の変化した語)
① 攻め入ってうばい取る。うばって自分のものにする。占領する。
史記抄(1477)一四「関上の人の脈は病にのっとられて」
※俳諧・三千風笈さがし(1701)上「六媱の怨敵きそひ来り幻城むなしくのっとられ」
② 特に、運行中の乗り物に乗り込み、武力で自分の支配下に置く。
曠野に死す(1971)〈大藪春彦〉血と鉄の鎮魂歌旅客機を乗っ取らせたり」

のっ‐とり【乗取】

〘名〙
① うばって自分のものとすること。
社会百面相(1902)〈内田魯庵学生校長の学校乗取(ノットリ)始末
② 特に、運航中の乗り物に乗り込み、武力で自分の支配下におくこと。
※だれかさんの悪夢(1970)〈星新一亡命者航空機の乗っ取り」

のり‐と・る【乗取】

〘他ラ四〙 攻め入って奪い取る。攻略する。のっとる。
上杉家文書‐(年未詳)(1526頃)一二月一六日・長尾景誠書状「惣社要害可乗取行現形之間」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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