精選版 日本国語大辞典 「始末」の意味・読み・例文・類語
し‐まつ【始末】
〘名〙
※史記抄(1477)四「いかに簡古にせうとても事の始末がさらりときこえいでは史筆ではあるまいぞ」 〔晉書‐謝安伝〕
② 事の次第。事情。特に悪い結果。
※蔭凉軒日録‐延徳二年(1490)九月六日「崇寿院主出二堺庄支証案文一説二破葉室公一。愚先開口云。始末院主可レ被レ白云々。院主丁寧説破」
※滑稽本・八笑人(1820‐49)二「オヤオヤあぶらだらけだ。コリャア大へんな始末だ」
③ (━する) 物事に決まりをつけること。かたづけること。しめくくり。処理。
※多聞院日記‐永祿十二年(1478)八月二〇日「同請取算用の始末の事、以上種々てま入了」
※草枕(1906)〈夏目漱石〉二「凡ての葛藤を、二枚の蹠に安々と始末する」
④ (形動) (━する) 浪費しないこと。倹約すること。また、そのさま。質素。
※日葡辞書(1603‐04)「Ximat(シマツ) アル ヒト」
※浮世草子・好色一代男(1682)七「藤屋の市兵衛が申事を尤と思はば、始末(シマツ)をすべし」
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