乙子の朔日(読み)オトゴノツイタチ

デジタル大辞泉 「乙子の朔日」の意味・読み・例文・類語

おとご‐の‐ついたち【乙子の朔日】

陰暦12月1日。この日、餅をついて食べると、水難を免れるという。 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「乙子の朔日」の意味・読み・例文・類語

おとご【乙子】 の 朔日(ついたち)

  1. 一二月一日。末弟を祝う日として餠をついたり、小豆飯を炊いた。また、一説に「一年の最後の朔日」の意ともいう。所によっては、この日子供が裏白(うらじろ)の葉でつくった花笠をかぶって、「乙子の朔日」と唱えながら、家々を回り、米銭などを貰って歩いた。江戸時代三都で年末に家々を回って歩いた「節季候(せきぞろ)」の元の形かとも思われる。また、水神祭としての川浸朔日(かわびたりのついたち)と結びついて、この日、餠を食うと水難をまぬがれるなどとする。おとごついたち。《 季語・冬 》 〔俳諧・誹諧初学抄(1641)〕

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世界大百科事典(旧版)内の乙子の朔日の言及

【川浸り】より

…12月1日のこと。〈川浸りの朔日(ついたち)〉とか一年最後の朔日という意味で〈乙子(おとご)の朔日〉ともいう。この日,餅やだんごをつくり川へ投げ入れる習慣は広く全国にわたっていた。…

※「乙子の朔日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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