家庭医学館 「乳児難治性下痢」の解説
にゅうじなんちせいげり【乳児難治性下痢 Infantile Intractable Diarrhea】
「乳児にみられる治りにくい下痢」の総称で、1つの原因によっておこる病気のことではありません。乳児に下痢が2週間以上続く場合を難治性下痢といいます。
難治性下痢には、原因が明らかなものと不明のものとがあります。
原因が明らかな難治性下痢とは、消化酵素(しょうかこうそ)の欠乏、外科的疾患、感染症などによるものです(コラム「原因が明らかな難治性下痢症」)。
原因不明の難治性下痢は、感染などが引き金になって下痢が始まり、口から食物がほとんど食べられなくなり、吸収不全(きゅうしゅうふぜん)、栄養不良、小腸粘膜萎縮(しょうちょうねんまくいしゅく)などが悪循環をおこした結果、治りにくくなるものと考えられています。