コラム(読み)こらむ(英語表記)column

翻訳|column

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コラム」の意味・わかりやすい解説

コラム
こらむ
column

ラテン語のcolumnaから出た「円柱」を意味することば。転じて英字新聞紙面における縦の欄をさし、さらに、一定の大きさを囲んで定型化した決まりものの記事欄を意味することが多い。日本の新聞では、常時定まっている寄稿記事、毎日同じところに連載される解説・短評欄のことをいう。『朝日新聞』の「天声人語」、『毎日新聞』の「余録」(1902年から掲載され、日本最古。当時は「硯滴(けんてき)」、のち改称)、『読売新聞』の「編集手帳」などが代表的なもの。社説が社論を代表し、政治、経済、社会に属する重要事項を取り上げるものであるのに対して、コラムは、市井のできごと、自然、四季の移り変わりに至るまで素材化でき、1人の筆者が主観的な感想を述べる場合が多く、読者により親しまれるものとなっている。

 学芸的な囲み記事や決まった寄稿欄は別として、時事問題を取り扱うコラムは、わが国の場合、新聞社員である論説委員や編集委員が担当し、その新聞の権威や個性を共有するものとされることが多い。これに対してアメリカでは、伝統的にどの社にも属さない独立したコラムニストが活躍し、独特な取材源による情報説得力のある意見をコラムにまとめ、各紙に提供するという方式を盛んにとっており、これら署名入りである。

[桂 敬一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コラム」の意味・わかりやすい解説

コラム
Colum, Padraic

[生]1881.12.8. ロングフォード
[没]1972.1.11. コネティカット,エンフィールド
アイルランドの劇作家,詩人。国民劇場創立者の一人で『アイリッシュ・レビュー』 Irish Reviewの創刊者。『破れた土地』 Broken Soil (1903) ほか数編の戯曲,全詩集 (32) ,ハワイ民話集などがある。 1914年以降アメリカに住んだ。

コラム
column

本来は縦列,また新聞・雑誌の欄を意味するが,一般的には,一定の枠によって囲まれた,署名または匿名による短評時評の欄をいう。『朝日新聞』の「天声人語」,『読売新聞』の「編集手帳」,『毎日新聞』の「余録」,『東京新聞』の「大波小波」などは新聞のコラムの代表的なもの。なお,こうした短評欄への執筆者をコラムニストという。

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