争ひ(読み)アラガイ

デジタル大辞泉 「争ひ」の意味・読み・例文・類語

あらがい〔あらがひ〕【争ひ/×諍ひ】

言い争うこと。口論すること。
「たれがしを御使ひにてめされて候ひしは、よも御―は候はじ」〈著聞集・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「争ひ」の意味・読み・例文・類語

あらがいあらがひ【争・諍】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「あらがう(争)」の連用形名詞化 )
  2. 相手のことばを否定して、自分の考えを言い張ること。言い争うこと。
    1. [初出の実例]「諍 アラカヒ」(出典:金光明最勝王経音義(1079))
  3. 賭け事の争い。
    1. [初出の実例]「聖宝僧正の、〈略〉、この上座の、もの惜しむ罪のあさましきにとて、わざとあらがひをせられけり」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一二)
    2. 「興あるあらがひなり。〈略〉負けたらん人は、供御をまうけらるべし」(出典:徒然草(1331頃)一三五)
  4. 力ずくで張り合うこと。抵抗すること。
    1. [初出の実例]「歴史に於ける生活は、歴史的諸条件との絶えざるあらがひ、成長と抑制の流れにいろどられたものである」(出典:文学の饗宴(1941)〈岩上順一〉省察と抑制)

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