…22年には満鉄付属地以外の在中国郵便局の閉鎖を決めた日中郵便協定の調印後の諮詢を不当として弾劾上奏し,時の加藤友三郎内閣と衝突した。清浦奎吾議長の首相就任後,元老西園寺公望は浜尾新らの学者を後任議長に任命するなど枢密院の政治色を薄めようとしたが,伊東,平沼騏一郎らの顧問官が1916年から34年まで在職した二上兵治(ふたがみひようじ)書記官長と結んで実権をにぎり,政党内閣とくに憲政会=民政党内閣を苦しめた。1925年の普通選挙法の制定にあたっては治安維持法との抱合せをはかり,27年の金融恐慌では台湾銀行救済の緊急勅令案を否決して若槻礼次郎憲政会内閣を倒し,30年のロンドン海軍条約の審議では統帥権問題で浜口雄幸民政党内閣を攻撃して政党政治を動揺させた。…
※「二上兵治」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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