五十波村(読み)いかばむら

日本歴史地名大系 「五十波村」の解説

五十波村
いかばむら

[現在地名]山崎町五十波

揖保いぼ川の中流右岸、同川とその支流かけはし川の合流点付近に位置し、南は三津みつづ村。地名の由来は揖保川の川波が多いことによると考えられているが、「播磨国風土記」宍禾郡石作いしつくり里の条に伊加麻いかま川イカマガワがみえ、イカマがイカバに転訛したとする説もある。中世野口のぐち保に含まれていたとみられる。永禄五年(一五六二)一二月一六日の神殿作事入目注文(伊和神社文書)によると、伊和いわ神社(現一宮町)が一殿(本殿)屋根葺材の檜皮八荷を「いかは」で購入しており、対価は四〇〇文であった。正月二八日の丹波守澄忠書状(願寿寺文書)は、天正八年(一五八〇)石山合戦の際に摂津石山本願寺(大坂御坊)籠城の様子を宍粟郡内揖保川流域の一向宗門徒の村々に対して書送った際のもので、宛所に「五ミやう 川東とう田 川西いかはいせ 石作」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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